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焦眉しょうびきゅう

意味
一刻の猶予もならない、非常に差し迫った重大事。

用例

緊急性の高い問題や、即時の対応が求められる状況において使われます。社会問題や危機管理、また個人の生活における急務など、切迫した状態を表現する際に用いられます。

これらの例文では、いずれも「放置すれば重大な影響が及ぶ」「即時の対処が不可欠である」といった事態を示しており、切迫感や深刻さが表現されています。

注意点

この表現は、やや文語的で硬い印象があるため、カジュアルな日常会話で多用すると不自然に響く可能性があります。ニュースや論説文、ビジネス文書など、フォーマルな文脈で用いるのが適しています。

また、緊急性の程度に注意が必要です。比較的軽微な問題や、感情的な焦りにこの表現を当てはめてしまうと、意味が誇張されてしまいます。客観的に見て重大かつ切迫した問題に対して使うのが適切です。

「眉を焦がすほど火が迫る」という語源からも分かるように、命や組織の存続に関わるような切羽詰まった状況においてこそ、その表現の重みが発揮されます。

背景

「焦眉の急」という言葉は、中国の古典『後漢書』や『左伝』などに由来するとされる四字熟語で、「眉を焦がすほどに火が迫っている状況」を意味します。「眉」は人の顔の中でも最も前に突き出た部位であり、そこにまで火が届くということは、まさに命の危機が間近であるという例えです。

この表現は、戦乱や災害、政治的な危機といった、国家や社会全体の存亡に関わる場面でよく用いられてきました。とりわけ中国や日本の史書において、為政者が直面した急務や判断の重要性を表す際に頻出する語です。

たとえば、敵軍が目前に迫っているのに軍議に時間をかけている様子や、疫病が蔓延しているのに手を打たない無策な為政者への批判などで、しばしば「焦眉の急」が引用されました。言い換えれば、見て見ぬふりをすれば災いが目の前で現実化してしまう、という警句でもあるのです。

日本でも古くからこの表現は重んじられ、特に明治以降の新聞記事や政治評論などで好んで使われるようになりました。第二次世界大戦中や高度経済成長期のインフラ整備、現代の災害復興や地球環境問題など、歴史的にも繰り返し登場してきた表現です。

現在では、国際情勢や気候変動などのグローバルな課題に対して「焦眉の急」と形容するケースも多く、事態の深刻さを伝えるキーワードとして生き続けています。

類義

まとめ

「焦眉の急」は、危機が目前に迫り、もはや一瞬の猶予も許されないような状態を示す表現です。その語源が「眉を焦がすほどの火の迫り」にあることからも、事態の深刻さと切迫感が伝わります。

この言葉を使うときは、単なる焦りや不安ではなく、現実に差し迫った対応が求められる局面であることを明確にする意識が重要です。公共性や社会的責任を伴う場面で特に有効に機能します。

時代や場所が変わっても、人間社会には常に「焦眉の急」が存在します。そのたびに、私たちは冷静な判断と迅速な行動を求められるのです。この言葉は、そうした局面で心を引き締めるための警鐘として、今後も用いられていくでしょう。